第4章 襲撃
そのまま脳無はパンチやら蹴りやらを繰り返し出してくる
そしてそれを避けるの繰り返しだった
「ッもう!鬱陶しい!」
ドスッ!
避ける際にみぞおちの辺りを殴った
すると、脳無の動きが少し鈍る
(今ならっ)
鎖を投げて脳無に突き刺す
次に、普通の人間なら感電死するほどの電流を加えた
ビリリ!!!
「!!
…電気の個性?」
それを見た死柄木が呟く
手の内を見せるつもりはなかったけど、そうでもしなければ勝てる相手ではない
せめて発動条件や弱点などは隠さなければ
一旦脳無から離れる
「ぐぅぅ……血が、足りない……」
まずい
やりすぎたかもしれない
血が足りないのだ
圧倒的に血が不足して、肩で息をしなければ呼吸出来ないほどに弱ってしまってきている
「はぁ…はぁ……殺っ、た…?」
それでも脳無を仕留めたか見る
手応えはあった
ダメージは結構受けたはず
なのに
「ッ!そんな…」
脳無は倒れていたのに、また立ち上がった
おまけにさっきの電流を感じさせないほどの動き
(なんで?……あの量を受けてまともに立てるはずが……
いや、それとも)
「それがそいつの個性か……」
すると、死柄木が答えた
「それ正解、脳無はダメージを受けても何度でも立ち上がる
そういう個性をいくつも植え付けたんだからな
君にこいつを倒すことが出来る?」
「ッ」
絶望的だ
そんなの勝てる相手じゃない
おまけに、もう体力がない
血を失えば失うほど、私には長期戦は向かないのだ
「それでもッ……やるの!」
自分を奮い立たせる
そうでなきゃ負ける
「はぁ…はぁ……」
「大丈夫?素直に従ってくれればいいのに」
「あはは…そういう訳には、いきません
それに、どうせ私は時間さえ稼げればいい」
「時間を稼ぐ前にお前は死ぬ」
「さてさて、どうなるでしょうね」
「……………」
(手男……あいつさえ倒すことが出来れば、状況は変わる
何としても、あいつだけはここでっ)
歯を食い占める
腕を構えて、体術を使う体制をとる
相澤先生直伝の、ファインティングスタイルだ