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【ヒロアカ】ヒーロー嫌いの雄英生徒

第4章 襲撃



お弁当の中身に迷う

今日は定番のお米で安定した美味しさを求めるか
それとも小麦という冒険をして気持ちに改革をもたらせるか


「悩みどころだね」


本当にそう




冷蔵庫を開けたまましばらく悩んでいると



プルルルルル


「?」

携帯が鳴った


「おい、電話来てんぞ」

「知ってますー」

隣から相澤先生が教えてくれるが、その必要は無い

携帯を見ると



『轟 焦凍』


とあった




「へ?轟さん?」

どうして彼から電話が?

むしろ彼は電話してこなさそうな人間NO.1の気がするのだが


「……」


プルルルルル


「……」


プルルルルル



放っておいても、電話はかけられ続けてくる

(出てあげよう…)


さすがに無視は可哀想だと思い恐る恐る出てみる


「も、もしもし…」

『もしもし、俺だ…轟だ』

「あ、はい知ってます
それはもう携帯の画面で」

『そうか…』

「はい…」



……………………………………………



会話がない



(あれ?おかしいな
電話って何をするためのものだったんだっけ)


いよいよ根本的なものから分からなくなってくる


とりあえず話を繋げなければ


「えっと……何かご用でしょうか?」

そう言うと、彼は少しどもった


『いや、用って程のもんじゃ……ない』

「?」

『……ただ…………電話してみようかな、と』

「はあ………それはそれは…」



ますます分からなくなってきた

なぜ電話なんて
LINEしてくれば良いだけだろう



「あの…」

『糸仲』

「は、はい」

『俺は今日、校外で訓練に行ってくる』

「はい、知ってます
相澤先生から聞きました、あと百ちゃんからも…」

『そうか
それでその……終わったら、飯でも食いに行かないか?』

「え?」

『別に深い意味は無い、この前の礼がしたくて……
あれは命拾いした…』

「おぉ、なんだかありがとうございます」


轟君の言う「この前」
それはこの間の肉じゃがをご馳走した件だろう

彼は思ったよりお腹が空いていたのか、相澤先生の分もペロリと食べてしまった
まあ、あの人は仕事で遅れるようだったし、残らずに済んだのでこちらも助かったが




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