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【ヒロアカ】ヒーロー嫌いの雄英生徒

第3章 1年A組の彼等



やはり可愛い


三毛猫をゆっくり持ち上げる

「ニャァ」

「…………」

「(ペロペロ)」




……………………………………




「おい、糸な…」

「にゃ〜」

「………」

「………」




声がした

男の子特有の低い声


(な、な…)



あまりにも唐突だったので、振り向く時にギギギとマネキンのように首を回してしまった



恐る恐る挨拶をする

「………こ、こんにちは」

「………ああ」

「……………」

「……………」

会話が終わってしまった

(気まずすぎるわよ!大体なんでこんな時にっ!)


そこに居たのは先程のようにヒーロー科の生徒

白と赤に分けられた髪に、火傷跡のような顔の傷

確か、私を氷で助けてくれた男の子だ




「あの……あなたは…?」

「…俺は、轟 焦凍
ヒーロー科の生徒だ……その」

「?」

「皆がお前と話したいって言ってるから、来てくれないか?」

「………」

「………」


彼の言葉に驚いてしまう
それが意外だったのか、轟君は気まずそうに縮こまっている

「……駄目か?」

「あ、いえいえ、大丈夫ですよ」

ニコッと笑って取り繕う

すると彼は少し安心したようだった


「どこに行けば?」

「こっちだ」



そう言って、轟君は歩き出す






道中、もちろん私達は無言だった





























「あ!きたきた!こっちだよー!」

「早く来いよ轟!」


道の向こうでは先程の生徒達が集まっている
全員ではないだろうが、結構な人数だ


轟君が言う

「わりぃ、遅くなった」

「大丈夫ですわ轟さん
時間はまだたっぷりありますもの」

「ようこそ糸仲さん!来てくれてありがとう!!」

「い、いえ」

「それじゃ、とりあえず店入ろうぜ〜!」

赤い髪の子の声により、皆ゾロゾロとファミレスの方へと入る




「………」

「平気か?」

「え?」


轟君が心配そうに言ってくる

「その……腹でも痛いのか?」

「……や、別に平気です」

「そうか」


なんなんだろうこの人は

女子にそんなデリケートな事を聞くなんて失礼だ
だがしかし、悪気は何も感じられない


(天然ってやつなのかな……?)



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