第3章 1年A組の彼等
「うェーい」
またまた黄色い髪の男の子がそう言ってきた
「うェーいうェーい」
「大丈夫ですか?」
「うェい!」
さっきから何を聞いても「うェーい」としか言わない
こりゃだめだ。
「ふん!」
「!」
また誰かが仕掛けてきたようだ
「ゴーグルを何とか壊すんだ障子君!」
「分かっている!!」
緑のモサモサした髪の子と、手が沢山生えた子
手がいっぱいある子は手の先端に生えた口で喋っている
(な、なんかちょっと見た目が………)
こういう見た目の人はあまり好きじゃない
ちょっとだけ、鳥肌が立った
「うぁぁ!!」
スカッ
「っ!」
パシッ
2人は攻撃を仕掛けるが、易々とかわされたり止められたりする
彼らもさっきと同じかと思った時
ビキッ!!
「!」
目の前に氷が吹いてきた
「?」
どこからやって来たのだろう
氷は上手く相澤先生と私を分散させて、壁を作っていた
「蛙吹さん!」
緑のモサモサ髪の子が叫ぶ
そして
シュルン
「わわ」
何か、赤いものに体を巻かれた
次には、ものすごい力で引っ張られていった
「うわわ!!」
(落ちる!)
そう思ったが、衝撃は来なかった
「?」
驚きのあまり目を瞑っていたので、開いてみると
「グゥゥ」
(何?黒い………もの?)
「常闇君!ちゃんと支えられた?!」
「ああ、問題ない」
その声を皮切りに、ゆったりと地面に降ろされていく
スタッ
「よっと」
無事地面に足を下ろすと、安堵の声がかかってくる
「良かった、怪我がなくて安心したわ」
「ダークシャドウが落とす訳ないだろう?」
「もちろん分かってるけど、やっぱり心配だよ」
そこに居たのは3人
蛙のような舌を持つ女の子と、可愛らしいミディアムヘアーの女の子
そして、黒い鳥のような頭をした男の子
「大丈夫糸仲さん?」
「……はい」
ミディアムヘアーの女の子に質問されるが、頭が追い付かなくて反応が遅くなってしまう
「やった!上手くいったんだね麗日さん!」
「うん!デク君の作戦のおかげだよ!」