第1章 再会
「…戻って、仲間のためにできることをしよう。」
リーバーの指示通り、科学班はその場を後にする。
立ち去ろうとした間際、聞き慣れたファインダーの名が聞こえた。
「ーーーーー〇〇も、亡くなったんだって?」
「ーーあぁ、まだ成人もしてないのに…」
「え…そんなッ」
私は思わず駆け出し、棺達にその名が刻まれていないか確認をする。
後から「おいッ 待て」と声が聞こえた気がしたが振り返ることは出来なかった。
「…はあ、は…ッ」
数多くある棺の1つに、聞き慣れたファインダーの名が刻まれていた。
その棺の前にはエクソシストである少女、リナリー・リーが座り込んで蹲っていた。
「…すみれ?」
彼女は満身創痍で涙を流し痛々しい姿だった。
側には点滴スタンドを立たせ、白く細い腕に針を刺す。可愛い顔には大きなガーゼが貼られている。
「…おかえり。…リナリー」
彼女にかける言葉が見つからない。
「すみれ、あのねッ…
私のこと、庇ってくれたのッ
だから助かったの、でも…ッ」
リナリーの言葉は、それ以上続かなかった。
「…うん。優しい人、だから、ね。
リナリーのこと…ほっとけなか、った…んだッ、よ」
リーバー班長に泣くなって 言われたけど
すみません
涙がボロボロと溢れ、床を濡らしていく。
顔をクシャっと歪めても、歯を食いしばっても、涙を塞き止めることはできなかった。
リナリーと声を上げて泣いた。