第1章 再会
「ーーはぁッ はぁッ」
早く、早く帰ってきた仲間の所に行きたいのに。
息だけは荒く上がり、早く走れない足はもつれて転びそうだ。
運動不足の体にムチを打つ。
仲間が帰ってきた広場へーーー
そこには100を越える棺が並べられていた。
黒の教団に所属して、こんな大勢の死者を目にするのは初めてだった。
助かった人達はいるものの、皆重軽傷を負い傷だらけだ。
広場からは消毒液の匂いと、悲痛な泣き声と
焼け焦げた匂いと、死臭の匂いがした。
どうして仲間が死ななきゃならないんだ。
何をしたっていうのだ。
全部、AKUMAと千年伯爵がいるせいでーー
「……っ 」
涙が溢れそうになる。
「泣くな。」
リーバーの怒りと悲しみを含む声が聞こえた。
「命を賭けて立派に戦ってきた仲間に、そんな顔を向けるな。しっかり立って、敬意を払え。」
リーバーに従い、科学班は胸に手を当て頭を下げる。
還ってきた仲間達に敬意を払った。