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49番目のあなた【D.Gray-man】

第7章  嘘




「俺はーーーーー

















ひみつ。何も書かない。」


「えー!せっかくなのに!?」


「願い事なんてものは、自分で叶えるもんさ。」


ふっ、とディックは格好つけに笑って見せる。
そしてすみれと同様に、願い事が書かれなかったノートの切れ端を、窓枠の上に貼付けた。


2枚の紙が、仲良くゆらゆらと揺れている。


すみれは2枚の紙を見て、寂しそうに笑っていた。


(…本当は、七夕について知った時、ディックと夢とか希望とか。

二人で、“ずっと一緒に居られますように”とか。


幸せな願いについて、語り合えたら…と思っていた。



けど、



もう、これでいいじゃないか。

これだけで充分、幸せ…な、はず、なんだ。)





誰にも言えない。
本当の願いーーーーー








そうやって、自分にすら嘘をついた。



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