第1章 再会
「お…おはようございますっ!」
「またジョニー達と寝落ちしたな」
ハァとため息と共に言われる。
慌てて身形を整えようと立ち上がると、ふぁさっとブランケットが肩から落ちた。
ああ、だから暖かかったのか。
ジョニーかタップが掛けてくれたのかな。
リーバー班長が私の顔を凝視している。
私にだけ聞こえるように、ボソッと話しかける。
「…すみれ、顔がよだれと涙で、すごいことになってるぞ。」
「!?」
ついでに鼻水も、なんて言われて。
慌てて目と口と鼻をサッと袖で拭う。
は、恥ずかしい!
「まだ始業時間よりだいぶ早いし、顔洗って朝飯食べて来い。」
見渡せば班員は、まだ数人しか居ない。
「で、でも…」
まだ仕事が残っている。思わず口籠っていると、
「頑張ることと、無理をすることは違うからな。」
ビシッと厳しく指摘され、早く行って来いと促される。
「すぐ戻ります。すみません」
ペコッと頭を下げて、その場を立ち去ることにした。
「ジョニー、タップ!お前らもいい加減起きろ!」
ゴンッ
書類と文献の山のに埋もれて見えない彼らを起こす声と、鈍い打音が立ち去り間際に聞こえた。