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49番目のあなた【D.Gray-man】

第5章  想う



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目的の本をいくつか注文し、屋敷に届けてもらうことにした。
その後、お互い本を読み漁る。
気づけば太陽も傾きかけていた。



「今日は本当にありがとう!すごく良いお店だった!一日中居たい、帰りたくない…!」
「それなら良かったさ。でも裏路地通るから、次来るときは馬車で送ってもらえよ?


俺、しばらくすみれんとこに行けないから、あの店に行くといいさ。」



ディックの言葉に耳を疑う。  え?


「会えなくなるの?」
思わず歩みを止めてしまった。
「仕事、さね。ま、ちょこちょこ会えるさ!」
俺の感だけど!と笑っている。



そっか。
残念なのは、私だけか。

なんだか惨めになり、視線を落としてしまった。



「ほい。」
落とした視線の手元に、何か袋を握らせられる。
ゴツゴツしてる?
「何これ?」
「いつものお礼」まだしてなかっただろ、と。
「それはお店を教えてくれたじゃない」
「あそこは、俺がすみれと行きたかっただけさ。」
開けてみ?と催促され、従う。





開けてみると、それは
フラワーモチーフの 小さめなヘアクリップだった。

ダイヤモンドのような、輝きを放っていた。
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