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49番目のあなた【D.Gray-man】

第17章  想い思われ反発して



「そんでさ、すみれ!この書類なんだけど」

「どれどれ…にゃあ」

「すみれ?」

「にゃあ」


















「科学班のメンバーほぼ全員飲んだのに、何ですみれだけ?」

「効果が出るには条件があるのか?」

「にゃぁぁ…っ?」

すみれを含めた科学班のメンバーは考察を始める。



「お前ら仕事しろさ…ッ」

「ラビも飲んでみる?」

「おっ!データ取らせて!」

「絶対ェーヤダ!つーか、忙しいんじゃねーの?!」

「忙しいからこそ!効率よく仕事をするためにだな…!」

「んなことより!すみれを治してやれよ!」

「「「「無理」」」」

「は?!」

「そもそもコレ、栄養ドリンクだし!」

「解毒剤とか作ってねぇよ」

「それに猫語になっちゃっただけで、他は困ったことないし?」

「解毒剤作るなら仕事した方がいいだろ」

「にゃあー」

「すみれ、そうじゃねぇーさ?!」

「えっ?!何言ったかわかったの?」

「は?分かるだろ、フツーに」

「「「いや、わかんねーよ」」」















「半日もすりゃあ、治んだろ」

常識人として最後の砦だったであろう、リーバー班長が発した言葉がコレである。

「お前ら、仲間だろ…?!!」

ヒデェ!とラビは青ざめた顔でドン引いた。
「すみれ、やっぱ転職した方がいいさ!!」と彼女の両肩を掴みぶんぶん揺さぶる。


「それより、ラビはすみれが言ってることわかるのか?」

「?、あぁ」

「じゃあ、今日はすみれの側に居てやってくれないか?」

「へ?!」

「にゃ?!」

リーバー班長からまさかの申出にラビとすみれは小さく飛び退いた。



「確かにな〜、すみれもこのままじゃ不憫だし」

「でも効果がいつまで続くかわかんねーのに、ラビに付き添わせるのもなぁ?」

「にゃ、にゃにゃ!(私なら、1人で大丈夫!)」

「い、いや!オレは別に、構わねーさ!」



ラビは慌てて肯定する。
彼にとってはまさかの嬉しい申出であり、棚からぼた餅だ。すみれには悪いが、繁忙期でありながら堂々と彼女の傍に居られる口実なのだから。

ラビは綻びそうになる顔を必死に抑え、すまし顔を作る。






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