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49番目のあなた【D.Gray-man】

第15章  繰り返すモノ





「リーバー班長、終わりました」

「あぁ、ありがとな」



二人を見送り、医務室で仕上げた数式の書類をリーバー班長に渡す。
タイミング良く、ラビをお見送ることができてよかった。

そんな事を考えていると視線を感じ、振り向けばジョニーとタップがじーっとこちらを見ていた。



「?、なに?」

「なんか、最近のすみれって楽しそうだね!」

「え、そう?」

「ラビと仲直りしたもんな?」

「べっ、別に喧嘩してたわけじゃ…っ」

「早く帰ってくるといいね!」

「……うん」

綻びそうになる顔を、手にした書類で隠す。


(ダメだな、私…)






“私は幸せになってはいけない”


此処でーーーー、黒の教団で償うと決めた

だから、此処で生きていく
同時に此処での生活が日常となった


私の生活は仕事して、寝て、起きて、仕事する。
仕事一色の、そんな日々の繰り返し。



朝、目覚めると。
だいたい書類の山が1番最初に視界に入る。
「あぁ、昨日も寝落ちしたな」って、朝からげんなりする。

理想は部屋のベッドで目覚める!
目覚まし時計が鳴る前に、朝日や鳥のさえずりで目覚めたい。
現実はお風呂にも入らず寝落ちしているので、まずはシャワーを浴びる。



「おはようございます」

心も身体もスッキリして、朝食を食べに行く。

「あら、すみれ!今日は美肌になるA定食はどうかしら?!」

「それでお願いします!」


ジェリーさんのごはんは美味しい。
私の美肌や健康を気にかけてくれる。仕事であったとしても、それが嬉しい。

そして科学班の仕事にとりかかる。



「この数式がー」

「この言語は〜」

あーでもないこーでもない。
うーん うーんと頭を回転させる。

「すみれ。この仕事、ついでにやっておいたよ」

「ロブ!わ、ありがとう!き、期限間に合うかな…っ」

「すみれーっ!何だコレは!やり直せ!」

「リーバー班長っ!すっ、すみません〜!」



バタバタしてあっという間に午前は終わり、お昼は皆で食べる。

先程リーバー班長に怒られたばかりで、ちょっと気まずい。リーバー班長を避けて席に着く。

なのに、リーバー班長から私の隣に座ってきなさった!?



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