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49番目のあなた【D.Gray-man】

第2章  再び




「初めまして、ブックマン。ブックマンJr。
僕は黒の教団本部室長の、コムイ・リーです。」

白いコートの団服を着た長身の男が名乗り、じじいと握手を交わす。

「我らはブックマン。
私に名はない、ブックマンと呼んでくれ。


ーーーーそちらの小僧は“ラビ”だ。」


コムイと目が合いニコッと人懐こい笑顔を作ってみせる。「よろしく」と互いに握手する。


挨拶も一通り済み、黒の教団組織の案内をしてもらう。
夜中だというのに周囲がとても慌ただしい。
どうやらとある部隊が戦場から帰還直後のようだ。
下階の広場には大量の棺が並んでいるのが見えた。



(…ザッと 100はイッてんな)

冷めた目で、広場の棺達を見下ろす。

(消毒液の匂いが、プンプンすらぁ )

「…負け戦だねぇ」

誰にも聞こえない声で ボソッと呟く。



何気なく眺めていると、1つの棺の前で泣いている奴がいる。
そいつもボロボロで、点滴スタンドを側に立たせ腕にチューブが繋がっている。
ナースに病室へ戻るよう促されているようだ。
そいつがふと、こちらを見るように顔を上げた。



ーーーーーまだ幼い少女だった。


俺よりも年下そうな、少女が戦士だなんて。
ハッとされ、心苦しく感じてしまった。
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