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49番目のあなた【D.Gray-man】

第10章  トリック・オア・トリート《番外編》



「おいおい、ロード…まっ、それは追々な?」

「えっ?」
えっ、何、どうゆうこと?

「えぇ〜今すぐがいい〜!」

ロードは抱き着いているすみれの首を更に締める…く、苦しい!意外と力が強いっ



「だから。追々な?なっ、すみれ」

「っ?!」

突然話をふられるも、ロードに抱き締められているため、物理的に返事をすることが出来なかった。


ロードちゃんに、はたまた私に気を遣っているためか、ティキは否定をしない。
私、どんな反応したらいいの…?!
ぐるぐる、ぐるぐると思考していると、



「そうだ、すみれ」

ティキに呼ばれたと思ったら、ぐるんと視界が反転した。

「わっ…?!」

屈んでロードに抱き締められていたのに、一瞬で立たされティキの両腕が腰に回されている。軽く抱き締められた状態になっていた。
ど、とうしたら一瞬でこんな事になるんだろう?!



「子どもは子ども同士、大人は大人同士で。それぞれデートしようぜ?」

「そ、それぞれ?」

「そっちも少年と来てるだろう?さっき一緒にいるとこ見かけたぜ」

猫耳少年のお守りをしてただろ?と、ティキに問われ、ツキンと胸が痛む。


(……私とディックが並んで歩いてる姿は、恋人同士じゃなくて。お守りに見えるのか。)

すみれの視線は足元に落ち、深くうなだれる。



「え〜!ボクもすみれと遊びた〜い」

「またロードは今度、な?」

「やだ〜」

「と言う事で、すみれ。子どもは置いて行こうぜ?」

ティキはすみれの腰から両腕を離す。そしてすみれの手を取り、歩きだそうとした。



「まっ…待って!」

「ん?」


ディックは、子どもじゃないよ


「一緒に居た、男の子は」


お守りで一緒にいたのではない


「大切な、かけがえのない人なの。」


年下だけど、私の


「彼はっ、私の……ーーーーっ!」


好きな、人








と、言葉は続かなかった。






「待たせて悪かったさー!」

「ディ…ディックっ?!」


すみれとティキの間を割るように、ディックが飛び込んできたではないか。

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