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49番目のあなた【D.Gray-man】

第9章  終の始まりの鐘が鳴る


すみれは吐き気を押し殺して、問いてみた。



「…叔父様、叔母様」

「なんだい?すみれ」

「私は、いつからお二人の養子になったの?」

「まあ。そんなこと、





あなたがこの家に、初めて来た時からじゃない」


思わず聞いてしまったことを、後悔した。
何故、こんなことを私は聞いたのか。

戸籍謄本で確固たる真実を、見たではないか。



いや 違う


(…本当は少し、期待していた。)


“実は戸籍は入ってないの。あなたが大人になって、私達の子になるか決めて欲しくて”ーーーー

とか

“すみれが私達の子になると、我が事業を継ぐだろう?負担になると思って、まだ”ーーーーー


とか。


私はそうゆうのを、期待していたんだ。


戸籍に入ってなくても、家族だよって。
しかし、僅かな淡い期待は無惨にも散ってしまった。


その反面、


危ない事業に手を出している、二人の子どもではない。

家族ではない事に、安心してしまった自分がいた。



「…ッ、私!今日の仮面舞踏会のために、早めに休んで備えるね?」

すみれはガタッと席を立ち、叔父達が何か言う前に部屋から飛び出した。


バタン


すみれは扉を閉めると、ズルズルとその場に座り込んでしまった。
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