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その秘密は図書室にて

第1章 エピローグ〜出会い〜


それから1時間、ようやく仕事を終えた。
流石に1人でやるのと2人でやるのでは違う。瑞希が予想していたよりもはるかに早く終わった。
「うーん5時半まであと30分はあるかぁ〜」
悠弥が伸びをしながらカウンターへ向かう。図書室の利用は5時半までと決まっている。
「ねえ!」
瑞希は悠弥の背中を追いかけるように呼び止めた
「堀口…くんはさ、なんで集まりに来ないの?」
「悠弥でいいよ」
振り返って肩をすくめるようにちょっと笑う。
「人が集まる場所があんまり好きじゃないんだよね」
えっ……と、瑞希が言葉に詰まっていると苦笑したように、
「まあ、本は好きだし?図書室も嫌いじゃないしね」
そう言うと、悠弥はカウンターの中へ入ってしまった。

やっぱり、不思議な人だな、悠弥くんって…………。

カウンターの一角に腰を下ろし、本を読んでいるその姿は、本当に絵になる…!!

見惚れていると、バチっと目があってしまった。
慌ててそらす。
「そ、それじゃあ今日はありがとう!お疲れ様!!ま、またね〜」
あらかさまに挙動不審になりながら、瑞希は図書室を後にした。





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