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【ヒロアカ】幸せな恋の諦め方【轟焦凍】

第5章 出会いと再会【原作編(入学)】


 
 今日から、高校1年。受験シーズンと卒業式も終わり、無事引っ越しも済ました私は、新しく頂戴された制服を身にしていた。学校が終わったら改めて制服姿をおばあちゃんに見せてあげよう。

『‥‥』

 誰もいない。この家で、また新たな生活が始まる。


 森に囲まれた小高い山の上まで登ると、そこには広い敷地で包まれていた。流石といえば流石といえる。

(‥‥本当に合格したんだ、)

 今でも信じられないが、私は雄英高校に合格する事が出来た。正直オールマイトさんから合格したという事を聞かれた時はしばらく茫然としていた。すぐ知らせようと思ったが、父は忙しかったのかすぐ電話を受ける事はなかったため、数日後に伝える事になった。父もまさか合格したとは思っていなかったらしい。

 ただ、今日からはその気持ちも切り替えないといけないだろう。
 

 入学式にはたくさんの生徒が集まっていて、恐れ恐れ会場へ入ると、あちこちからかヒソヒソと話し声が聞こえる。

「あれ、1年A組は?」
「グラウンドに向かったって」
「え~何?入学式参加しないとか初日からどういう神経してるんだろ」

 何やら1年A組が参加していないことへの不満みたいだ。確か、A組はヒーロー科だったはずだ。入学式に参加しないほどの事があったのだろうか、

「はいはい~皆静かに~」

 あまりの騒ぎようにマイクの音声が聞こえて振り返ると、そこには校長先生がいた。左右の近くには先生(?)らしき人たちが並んでいるのが見えていた。

「皆さん、ご入学おめでとう、」

 その言葉の合図と共に、校長先生の挨拶が始まった。


 学校の設備が描いてあるガイダンス資料を参考に、学校の周りを確認しながら、教室へ向かう。初日は授業は行わず普通にこれからのスケジュールや学校案内など色んな説明を聞かされて終わった。今日はあっという間に終わったが、

 授業以外の1年C組のクラスメイトの雰囲気が重苦しいのが気になる。もしかして、ヒーロー科の受験で落ちた人達なのかな。

 そう思って帰る準備をしようとカバンを取り出そうとしたら、向こうから歩いてきた生徒とぶつかってしまった。

『あ、すみません!ケガはないですか?』
「‥‥」

 様子を伺おうとしたが、彼は何も言わず軽く顔を下げて行ってしまった
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