第12章 存在意義とゆらめき【原作編(仮免)】
雄英は個性を持つ優秀な生徒がいるべきだ。
私にがいるべき場所じゃない。
だからこそ、
本当は今すぐにでも雄英から離れるべきなのかもしれない。
でも、まだ自分の今後についてはっきりしてない最中、気持ちだけで離れるのは他の先生方にご迷惑をかけてしまうと考えた。
オールフォーワンと直接対面してしまった私の状況を考慮して、止められる可能性もあるだろう。
当分の間は、雄英に居ざるを得ないが、徐々に離れる準備をしていきたいと思う。
…父にも一応その旨を伝えた。
離れてからは一般的な高校へ転入するか、学校には通わずのどっちになるかになると思うけど、
正直学校に通うよりも、早く働き先を見つけて自立したい気持ちの方が強かった。
もちろん無個性である自分にできる仕事は限られてるのはわかっているけど…
父にこれ以上お金の負担をかけさせるのが嫌だった。
そうすれば、早く父は私から解放されて、自由の身になるのだろう。
『……』
私はもう父や新しい母との関係について関わることはないと思うけど、
私がいない所で幸せになってほしいと思う。
私が望む形ではなかったとしても、父も私のために頑張ってくれてたのは事実だから。
…とりあえず、
雄英にいる間は今後の働き先を探すことについて考えていこうと思う。
生きる気力を何とか引きずって進むしかない。
誰も助けてはくれないのだから。
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寮生活が慣れるのと同時に、少しずつ悲しみや怒りを封じ込める。
必要以上に、無理してでも笑うようにしたし、あまり本音を言わなくなった。
にっこりと笑うふりをするのが少しずつ上手になったかなと思う。
もしかしたら友人には気づいているかもしれないけど、
でもそれでもいいと判断した。
生きる理由を彷徨ってる哀れな自分だ。