• テキストサイズ

【ヒロアカ】幸せな恋の諦め方【轟焦凍】

第11章 逃走と真実【原作編(合宿/神野)】



「連絡してきました。‥‥轟さん、どうされましたか?」
『…熱い。コイツの体が、』
「え…?!まあ、すごい熱ですわっ‥‥病院に連れていかないと、」
『とりあえず、方向指示頼む。コイツは俺が担ぐ。』
「‥‥あら?」
『どうかしたか?』
「…い、いやなんでもありませんわ。こちらへ。」

八百万は何か違和感を感じたのか、一瞬何かを言いかけていたが、移動を始める。何の事だ?と思う所はあったが、正直余裕もないため、俺はコイツを担いでその場を後にした。

その後、

コイツをなるべく早く病院へ搬送すべく119に連絡したが、どういうわけかすぐつながらなかった。

案の定、広場に移動する頃には道路に大勢の人混みにまみれになっていた。

そして、映し出された通路ビジョンの映像。

そこには、俺の尊敬してやまないヒーローらしき姿が映し出されていた。

『‥‥これは、』

ヒーローらしきと思った理由は、いつも見ているそのヒーローの姿が全く違っていたからだ。

これが彼の本当の姿、

それに驚きはしたものの、ショックではなかった。

彼の行動の一つ一つは姿形が変わっていても変わらない。

血まみれでボロボロになりながらも、オールフォーワンと戦っている緊迫した中で、誰一人、彼の行動に疑いを持つものはいなかった。

オールマイト。

民衆が信じてやまない平和の象徴の姿を見ていた。


「UNITED STATES OF SMAAAAAAASH!!!」


最後の一発として放った拳が、ワンフォーオールに直行した。

しばらく間を置くと、ワンフォーオールは倒されていた。

「ヴィランは…動かず!!勝利!オールマイト!勝利のスタンディングです!!」

テレビのアナウンスの声が聞こえた。

その報告に町中が彼の勝利を喜んだ。

俺はその姿を見つめながら、何とも言えない感情が押し寄せていた。

もしかしたら、これがヒーローとしてのオールマイトが最後になるかもしれないと思ったからだ。


(…やはり、俺は貴方みたいになりたい)


血に囚われる事なく、自分らしくある事。それを貴方には教えてもらった。

だから、俺はそれを大事にしていきたいし、ヒーローとして成長していきたい。


「次は…次は君だ」


そういう気持ちと共鳴するかのように、オールマイトの真剣な言葉を受け取った。

/ 218ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp