第1章 入学式ープロローグー
「きゃぁぁあ!?」
まるで化け物でも見るような目だった。カントクは思わず仰け反る。俺はただ、ひたすら、笑いを堪える。
「うわぁ、何?…うおっっ!?」
「いつからいたの!?」
「最初からいました」
「ウソォ!!?」
突然、現れた黒子に誰もが驚く。
「氷童さん、いつまで笑ってるんですか」
「あ、わりぃ、こんなの久し振りだし」
黒子に注意されたがしばらくは笑いが収まりそうにない。
(え?え?目の前にいて気づかなかった?…って今、黒子って言った?てか、影薄っすっ!!)
「こいつがキセキの世代の!?」
「まさか、レギュラーじゃ…」
「それはねーだろ、ねえ、黒子君」
「…?試合には出てましたけど…」
黒子はさも当然のように言った。
「だよなー…うん?」
「え?…え!?」
「ええぇえー!?」
(信じられねぇ~!!!)
黒子がレギュラーなのが信じられないのか思いっ切り驚く先輩達。さっきから驚きっぱなしだな~
「あははっ!ひー…メチャメチャ、面白いっ」
「…椿ちゃん、黒子君、知ってるの?」
カントクが不思議そうに聞いてきた。
「ん?知ってるも何も俺も帝光中出身でバスケ部のマネージャーですよ?」
「え!?聞いてないわよ!」
「あれ?言いませんでしたっけ?」
「言ってないわ!!」
俺も同様、驚かれ、黒子と目を合わせる。黒子は困った顔をする。カントクは再度、黒子にシャツを脱ぐよう頼む。カントクは黒子の体を見て驚きの表情を見せた。
「オイ、ちょっと聞きたいんだけど…」