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女の私の憂鬱 ー高校編ー

第1章 入学式ープロローグー


「オイ、誠凛のみなさんを更衣室へご案内しろ!」

「は、ハイ!」

すると監督に言われて案内をかって出たのは中学の時、一緒に過ごした親友の瑞穂だった。

「瑞穂?!」

「あ!椿ちゃん!久しぶり!」

「久しぶり!元気してたか?」

「うんっ」

ひとしきり親友と再開を喜び合った後、カントクが…

「あの…スイマセン、調整とかそーゆーのはちょっとムリかと…」

と申し訳なさそうに口にした後。

「「そんなヨユーはすぐになくなると思いますよ」」

「なんだと?」

この言葉を聞いた瞬間、ニヤリと黄瀬と同じように笑っていた。

「それでは案内しますので」

瑞穂について行き、更衣室へ。瑞穂は黄瀬と同じ海常高校に入学していたのだ。

「バスケ部のマネージャーやってたとはな~」

「椿ちゃんだってー」

「黄瀬、瑞穂に手なんか出してないか?」

「大丈夫だよーそれに手出すなんて椿ちゃん以外にいないでしょー」

「うっ…」

「黄瀬君はちゃんと私が見張ってるから!」

「ありがとな」

瑞穂と久しぶりに会話をして楽しくて仕方なかった。試合もあるがそれ以上にこれも嬉しいことだった。


************************


「それではこれから誠凛高校対海常高校の練習試合を始めます」

コートには海常高校の選手とこちらの選手が向かい会わせになる。がいつもの如く黒子は見逃される。いつもの光景を見ながらベンチで試合開始を見守る。

「………」

カントクはベンチからコートにいる選手を見ている。だが、ただ見ているだけではなくお得意の見るだけで、相手の能力を数値化する目で見ているのだろう。

「んじゃまず一本!キッチリいくぞ!」

と向こうの主将さんがチームに指示を出す。流石、主将さん。しっかりしているのが見ただけで分かる。

「だけど…」

黒子のミスディレクションで早速ボールを奪い、ゴールに向かう。主将さんはブロックをしようとしたがその前に火神にパス。火神がダンクで決めた。…まではいいのだが

バキィ!!!!

物凄い音が響き渡った。

「お?」

火神の手には何故かゴールのリングがぶら下がっていた。

「おおおぇぇー!?」

「ゴールぶっこわしやがったぁ!!?」

話によるとボトルが一本錆びていたようだった。それでも普通ゴールは壊れない。
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