第1章 入学式ープロローグー
するとカントクが体育館に沢山の女子のギャラリーがいるのに気がついた。
「え!!?なんでいつの間にギャラリーできてんの!?」
俺はこのギャラリーの先頭を見た。
「こんなはずじゃなかったスのにー」
とよく聞き慣れた声が響いた。嫌な予感は当たるものだ…
「あいつっ!」
「お久しぶりです」
黒子の挨拶にキセキの世代、黄瀬涼太が顔を上げる。若干、笑みが歪んでいる気もするが気にしない。
「あのー五分待ってもらっていいスか?」
女子達にサインを書きながらそう言った。
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「やっと終わったっス…」
「やらなきゃいいのによー!!!」
「なんで椿ちゃん、体育館の端にいるの?」
カントクは俺を見ながら呆れながら聞いた。体育館端にいるのは勿論、黄瀬対策だ。
「つ・ば・きっちぃいいいいい!!!!逢いたかったっスよぉおおおおお!!!!」
「ぎゃぁあああああ!!!くんなー!!!!」
遅いかかってくる黄瀬から逃げ回る。その後を手を広げながら追い掛けてくる黄瀬。
「メールなんで返してくれないんスかー?!!あ!もしかして恥ずかしくて返せないんスかー?!!そんな椿っちも可愛いっスけどー!!!」
「一日、何通も送ってくるやつがあるかー!!!!」
その光景を眺めながら皆が思ったこと。
氷童(椿ちゃん)、大変だな…←
待つこと数分、俺が捕まりました。黄瀬の腕の中、半ば屍と化した俺がいます。
「な、なんでこんなところに…?」
「次の相手、誠凛って聞いたんで黒子っちに挨拶と椿っちを愛でに来たんスよ」
「後者はなんなんだよ…」
先輩の突っ込みもスルリと交わし、黒子を見る。そこから黄瀬と黒子のコントが始まる。
「中学の時、一番仲良かったんスもんねー?」
「…普通でしたけど?」
「ヒドッ!!」
黄瀬の紹介も挟み、再びコント。毎回、黒子の反応が楽しすぎて頬が痛くなる。
「それで…椿ちゃんとの関係は?」
「こいびtry((グハッ!」
「すんません、カントク、こいつ警察に付きだしてきます」
「つ、椿っち!いいじゃないっスかー!!一緒にお風呂に入った仲でしょー」