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女の私の憂鬱 ー高校編ー

第1章 入学式ープロローグー


「氷童さん、この際言っちゃった方がいいんじゃないですか?」

「え…まあ、いずれあいつと戦う事にもなりそうだしな…」

黒子に促され、渋々口を開く。

「火神…これを聞いたら、誰にも言うなよ…?」

「…お、おう…」

火神は緊張したような顔で頷いた。
俺は少し火神に顔を近づけて声を潜めた。

「…俺とその…キセキの世代の一人、黄瀬涼太と付き合ってんだよ…」

「…え?」

「…誰にも言うなよ?先輩にもだかんな」

「…おう」

俺は顔を離してため息をつく。

「黄瀬くんは相変わらずですね」

「…あぁ、疲れる、疲れる」

肩を大幅に落として見せた。
黒子はやれやれと言った感じで苦笑い。

「火神くん?どうしたんですか?」

さっきから一言も喋らず、ハンバーガーを眺めたままだった火神に黒子は不思議そうに声をかけた。

「…いや、キセキの世代の一人と付き合ってんなら、試合とかも出来るんじゃねーかって」

「あー…でも、それじゃあ、試合で当たった時とかつまんなくないか?相手の力量とか知っちゃってるわけだから」

「…それもそうか…」

いまいち納得出来ない様子の火神だったが
考えるのは苦手なのか首を振り
ハンバーガーを食べ始めた。

その次の日、とんでもない事をカントクから聞かされるとは知らずに俺達は帰路についた。
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