第6章 嫁と息子

一緒にお風呂に入って佑都を寝かしつけ、

寝室に戻ると
ベッドの上でひとりストレッチしている
嫁の姿があった。





「俺もいい？」





二人でできるストレッチの体位になる。

背中を伸ばしたり、
肩や腰を揉んだりしてコリを解していく。



ゆっくりとした時間で身体が温まってくると、
女の顔になって俺を見つめてくる。





「ん…っ…」





夫婦の仲が冷めきっているわけではない。

仕事で神経すり減らしているときは
家庭まで構っている余裕がなく、
どこか安全なところに逃げたくなってしまう。



千恵美とは身体の相性もいいし、
嫁になっても
女であろうとしてくれる努力を感じる。





「あっ…」


「声我慢して？
我慢した声の方が燃える…」





過去に色んな女を関係を持ってきたが、
妊娠して結婚して夫婦になって…6年の歳月。

千恵美とは最も長く肌を重ねている。



もっとイイ女を体のどこかで覚えてはいるが、
その気はもうない。



見た目も相性も、
若くて張りがあって、
イイ女に色目使われたり
誘われることがあっても、

俺は決して流されたりしない。