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【R18】Querer【創作BL】

第39章 フラット *





「この話は一番なんでも話せるユウにも話してないことだ」



緊張した面持ちで構える。

親友のユウさんにも話していないこと。
やっぱりオルフェと主任は…。



「オルフェは湊と同じセクシュアルマイノリティなんだよ。女は全くダメ。男性同性愛者って奴だ」

「そ、そうだったんですね…」

「オルフェが芸能界引退したのは知ってるか?」

「はい。俳優じゃなくてモデル活動を2年くらいしてましたけど、軍隊の方が居心地がよかったとか何とか…」

「あれは半々だな。あいつの父親は軍人で殉職。母親は男と雲隠れ。監督が演じやすいように台本変えてキャラ寄せしたんだ。あいつが芸能界はいった経緯が靭帯やって休養してたとき。監督から直々に病院で声掛けられたって言ってた。ここでは監督の病名は控えるけどな。
それで俺は前々からオファーがあった。大卒で辞めると早々に事務所にも話はつけてて長い仕事は受ける気はなかった。あの監督も頑固でさ。結構長いことアプローチされてて、一度共演者と会ってくれってCAまで行ったんだ。その時にオルフェと初対面して…シンパシーみたいのを感じたんだ。後々聞いたらマジで乗る気じゃなかったけど"お前みて仕事決めた"って俺と同じこと思ってたから笑っちまったよ」



オルフェは根っから芸能界に興味はなかった。
しかし主任と出会ったことで意気投合し、夢の共演を果たしたとのこと。



「モデルの仕事もその延長だな。顔とスタイルは抜群だったから言い寄られるのも当然」

「俺も女性が嫌いって訳じゃないんですけど声とか匂いが苦手です。それで辞められたんですね」

「たとえそこに好みのタイプが居なくても男所帯の居心地のよさを選んだって。ああ、それで俺との関係だけど…撮影中は四六時中一緒にいたな。仲が良すぎるってほかの共演者からいじられたりしたけど二回目会った時に"俺はゲイだ"ってカミングアウトされてまあ…色々口説き文句言われて、俺は友情ラインをキープして接してた」


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