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【R18】Querer【創作BL】

第34章 訪問者





自宅に帰ってから
映画の続きを見ようと思った。


ケンジとセドリックをみたら
元気になれると思ったからだ。
不運な俺にも
幸せが待ってるんじゃないかって。

この命尽きる前に、
二人から幸せを分けてもらえるんじゃないかって。



もちろん安静にする気はある。










「寒い……」










だが現実はそう上手くいかないもので
ゾワゾワ襲ってくる悪寒。

悪化したのか関節が痛い。

電車に揺られ、
自宅が近付くにつれひどくなる。



目が開けられないほど
意識が後ろへと持って行かれそうだ。



水を飲んで最後の力を振り絞り、
脱ぎっぱなしのスエットに着替え倒れ込む。










もう何もしたくない……





力尽きた……










考える間もなく、

まどろみの中に沈んでいった。


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