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【R18】Querer【創作BL】

第33章 𝐋‌𝐎‌𝐂‌𝐔‌𝐒 *





起床時間になると警鐘がなり、
鉄格子の施錠が解除される。

顔を洗ったが頭が眠い。





「寝返りを何度も打ってたな」


「うるさかった?」


「寝息は静かだった」


「人の寝顔見たのかよ」


「先に起きたからたまたまだ。
飯はここで食うか?」


「そうだな。
それが良いかも」





食事のトレイを受け取り
オープンスペースではなく
監房内で口に運ぶ。

味気ない食事なのに
セドリックが隣りにいるだけで
嬉しく感じてしまう。

なんて現金なやつだと自分でも思う。





(セドリックの刑期
聞いたら答えてくれるかな……)





あとどれだけ
一緒にいられるのだろう。

セドリックは
「お前は早く出られる」というが
免罪が晴れたら別れがくる。

ここを出たいけど離れたくないなんて
頭がおかしい奴みたいだ。





口にできないまま
食べ終わったトレイを片付け、
医務室に向かっている最中

ドゴォオオオ!!!



──…爆発が響き渡った。





「!!?」


「伏せろッ」





異なる場所で爆破する衝撃音。

破片が雪のようにパラパラ散っており
噴煙が舞っている。

セドリックは身を挺して
庇ってくれており、
ケンジはその下で崩れていく様を目にした。





「クソッ」


「セドリック。
暴動が起きたのか?」


「違う。
必ずお前を守り切る。
安心しろ」


「………」





奥のブロックから男たちの雄叫び。
突然始まる銃撃戦。


一体誰がなんの目的で?



武器を持たない肉体だけの囚人たちは
次々と赤い血を
ばら撒いて倒れて行った。


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