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【R18】Querer【創作BL】

第33章 𝐋‌𝐎‌𝐂‌𝐔‌𝐒 *





口からは熱い吐息が漏れ
零れてしまいそうなくらい涙が滲む。





「ひどいことはしない。
俺の目をみて。
俺しか見てないし聞いてない。
俺に身を預けろ」





セドリックの落ち着いた声に
ケンジは恐る恐る視線を上げた。

そこには綺麗な青い瞳。

最初見た時からずっと
追いかけていた。
ケンジが薄く唇を開けると
セドリックはそこにキスを落とす。

瞳を閉じるとそっと溜まった滴が落涙する。





「っふ……、はぁ」





羞恥はあっても不思議と恐怖はなかった。

むしろケンジの方から
熱を貪るように
唇を深く求めにいった。

初めての経験だった。

久しぶりの人肌の感触が心地よくて
上手く抵抗することができない。
抵抗するどころか
頭の中まで溶けていく甘美なキス。





「セドリック。もう……っ」


「イケ。そのまま楽になれ」


「くっ……ぁ゛、……くぅッ──」





熱を手放したケンジ。
高揚感が全身に迸って動くことができず
暫くセドリックの肩に頭を預ける。

久しぶりだったせいか呆気なく果てた。

気持ち良かった…。



けれど正気を取り戻すと
だんだん気恥ずかしくなって
どうして良いのかしどろもどろになる。





「……おわっ」





体の向きを戻そうとしたところ
腰に固い異物が当たった。
セドリックが自分に触れて硬化させている。

ケンジは戸惑った。



前科を払うべきか。
迷う前に先に口走ってしまった。





「し、してやろうか……?
お前の、……その…」





とんでもなく恥ずかしくて顔をあげれない。

ケンジの視線は
角を張った
セドリックのタオルに集中していた。


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