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【R18】Querer【創作BL】

第33章 𝐋‌𝐎‌𝐂‌𝐔‌𝐒 *





だけど聞いてみたかった。

セドリックはどういう反応をするのかなって。
冷たく返してくるのかなって。





「黙ってないで応えろよ」





近くでみるとセドリックの瞳は
本当に綺麗な青だった。

深い海底っていうよりかは澄んだ海の色。
広くて自由な空の色。
神秘的なブルームーンにもみえる。





「尋問して楽しいか?」


「考え過ぎだ。
俺はSPYでもないし
軍事訓練にすら参加したことのない
頭でっかちの医学生だ」


「喧嘩もしたことないのか?」


「見よう見真似の拳法ならできる!
シュッ、シュ」





ケンジはバトルアクションものの映画を
真似するように
パンチとキックを空中に繰り出す。

すると、いとも簡単に攻撃を受け止められた。





「俺は寝技が得意だ」


「え? うわっ──」





セドリックに抱き込まれるように押し倒された。

個室部屋だったから誰もいない場所。
ギシッと軋んだベッド。
押し付けられ
背中に手が回って思うように力が入らない。





「何すんだよ……っ」


「コーギーが怖いなら俺の女になればいい」


「はあ!?」


「そうすれば
ケツを心配をする必要はなくなる」


「おい待て。
さっき自分はゲイじゃないって」


「フリをしろと言ってるんだ。
誰もお前なんかのケツに興味はない」


「っ……」





それは自分にはデイジーがいると
言っているようなものだ。



しかしケンジは焦った。

焦らすように耳元で囁く声。
鳥肌が立つところなのに
嫌悪感どころか
訳の分からない熱が込み上がってきた。

熱が上がる前に苛立つ原因を探り
後ろをキッと睨み返す。


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