第25章 一度だけ *
お尻の穴をほじくりながら、
先生の名前を呼ぶ。
「指を咥えた穴が物欲しそうにヒクヒクしてる。
それにしても角は毛が薄いなぁ…。
先生は何倍も濃いぞ?」
「はあ。せ…んせいの、見たい…です」
「ほ~、オカズにしようってのか。
いいだろう。
頑張っている角のため、特別にご褒美だ。
…ほら。
これが先生の無法地帯だぞ」
膝を立てた先生はベルトを解き、
チャックを下ろして
太腿までズボンを下げて見せる。
先生の言葉の通り…そこは無法地帯。
生殖器が毛に覆われるくらい濃くて、
顔をのぞかせたように
亀頭の頭がみえる。
「くく。角は男湯行っても
そんなに男のモノを
まじまじと追いかけてるのか?」
「そ、そんなわけ…っ。
というか緊張して逆に見れません」
「あーなるほどね。
さぞかし宿泊研修や修学旅行は
大変だったろなぁ」
学生行事での大浴場。
無防備な男子更衣室も同様だが…
あれはゲイの者たちにとって
非常に死活問題だ。
女子のように生理という手は使えないし、
体調不良だからといって
大浴場から逃れられるわけじゃない。
…気になる子がいた時は
もう、腕をまくってるだけでヤバかった。
見たいけど死ぬ。
見たら死ぬ。
想像したら死ぬ。
視界だけじゃなく大浴場に響く声も遮断して、
タイルと睨めっこ。
早々に洗って
脱衣所から逃走するように終わらせた
死にかけた記憶しかなかった。