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【R18】Querer【創作BL】

第25章 一度だけ *





先生の唇が
自分の唇に当たる。



柔らかくて温かくて…

息が苦しい。





(ど、ど…どうし…っ…)





唇が間近に迫った瞬間、
がっちりと目を瞑ってしまい何も見えない。

息を止めているから苦しくて
呼吸をしたいのだけれど、
先生の顔がすぐそこにあるから
息を吐き出すことも出来ない。





「……角の唇って硬いな。
もう少し肩の力抜けるかい?」


「っはぁ、はぁ…あ…あの、っ」


「もういっかい」


「っん」





そう言ってまた唇を塞いでくる。

呼吸もまだ整ってないのに塞がれて、
先生の呼吸の匂いは感じるけれど
俺は…

恥ずかしくて息も吐き出せない。





(っも、むり…っ…)





はあっ、と息を吐き出し、
空いた隙間から酸素を求める。

顔には熱のこもった息。



身体を後ろに引いたけれど
先生は逃さないように
両頬に手を伸ばした。

もっと深く交えるように
その唇は
角度を変えてきた。





「んはぁ…っ、あ……っ…だめ」





苦しくて、苦しくて…

けれど

嬉しくて。










先生の腕に手を置くと、

重ね合わせてきた唇が離れ…



熱く見つめ合った。


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