第23章 先生
何回目かの授業が終わって、
リュックの中に勉強道具をしまう。
今日も先生は生徒たちに囲まれ、
なにやら楽しそうに会話している。
俺は、その中へは入っていけない。
(世の中にゲイが溢れてたらな…)
こんなに自分の性に
悩むことなんてなかっただろう。
男しか愛せないゲイじゃなくても
バイでも構わない。
バイは女の人も抱けるけど
男を抱けて愛せる人だし、
ゲイだからって
他の人にうつつを抜かさないワケじゃない。
自分一人を見つめて、
愛してくれる人に出会いたい。
携帯を買ってもらってから
出会い系サイトとか
ゲイ動画をみるようになったけど…
自分と同じなのかな?
本当なのかな?
って疑心暗鬼になってしまう。
こんなマイナス思考じゃ
海外行っても
恋人なんて作れず
ぼっちになってしまいそうだけど。