• テキストサイズ

【R18】Querer【創作BL】

第19章 戻りたい





先生の合図で
楽しかった体育授業も終わってしまい、
ボールカゴを体育倉庫室に片付けに行く。





「よし、片付け終わり。
すげえ汗掻いたな。
早くTシャツになれば良かった」


「うん。
汗冷えないうちに拭かないとね」


「そうだ…なッ!?おいっ、」





出入り口に向かうと
なにを思ったのか一瞬ぴょっこり覗いた
タケの姿が見えた途端、
ガラガラッと勢いよく戸を閉めやがった。





「……おいタケ。何のつもりだ」


「俺の腕力に勝てるか勝負だ!!」


「もうあんま時間ねえんだぞ。
ったく、バスケの実力ならタケが一番だぞ」


「だって俺、アキより身長あんのに
ダンク出来ねぇんだもん!
脚力で負けたから腕力勝負!

いざ、この体育倉庫から脱出せよォっ!」





どうやら言葉じゃ分かってくれないらしい。

冗談半分だろうが、
タケの遊びに付き合ってやろうと
後ろにいたユウを誘おうとしたが…。










「!?おいッ、大丈夫か…!?」










さっきまで普通にしゃべっていたユウが
突然、息切れを起こしていた。

切迫した呼吸を繰り返しており、
顔を伏せたまま
崩れるようにしゃがみ込んでしまう。





「おい、どうしたんだ急に…ッ…」


「っは、はぁ、はっ、
は…っ、ごめ…っ…わか、んな…」


「いいから喋んな。
おいタケ開けろ!!先生呼んで来いっ」


「演技でダマそうだなんて通用しねぇぞ!」


「演技じゃねえよ!!
ユウの呼吸がおかしいんだッ」




/ 727ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp