第3章 高熱
……
…………
(……………反応がねえ!!)
俺がわざわざ足を運んでやってんのに、
無視するとかいい度胸じゃねぇか。
二度目はねえ。
携帯に直接連絡して…、
『──…は…い…。
ど、ちら、さま…でしょうか…』
途切れ途切れの声。
インターフォンがぶっ壊れてるんじゃない。
ここからでも熱量を感じられそうだ。
「おい大丈夫か?
俺だ、牛垣だ。戸を開けろ」
『…え…?
……しゅ…にん…?なん…で…』
「見舞いにきてやった。
早くしろ。
玄関の鍵も開けておけよ」
エントランスの出入り口が開き、
エレベーターを使って上昇。
角のいる玄関のドアノブを回すと、
「な!?」
力尽きてうつ伏せになっている角を発見した。