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【R18】Querer【創作BL】

第17章 親友の涙





ユウとこんな別れ方をするのは初めてだ。

玄関まで行くと
ユウの姿が見えなくなり、
怒りを沈めている赤司に目をやる。





「…んだよ。くそっ…、外でな」





赤司はユウが泣いた理由を知っている。

俺の知らないことを赤司が知っている。

だから俺は困惑していて、
赤司は逆に激怒した。



赤司はユウに届かない声で吐き捨てると
乱暴に靴を履き、

無言で階段を降りて行って

人の少ない薄暗いマンション前に佇んだ。





「ハァ…」


「話す側からため息を吐くな。
何故おまえにまで責められるのか
意味が解らん」


「ハイハイそーですね。
つか鈍いんだよ。
俺より前にユウと知り合ってんのに、
高校ん時からずーっと一緒にいて
気付かねぇフリしてんじゃねぇっていう話し」


「あ?」





ケンカ腰の物言いの赤司。

俺とユウの過ごしてきた思い出を
浅はかで滑稽に扱われている気がして
ムカッとくる。


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