第17章 親友の涙
「退け。邪魔だ赤司。
ユウが…」
「ざけんなよ!!
誰が泣かしてんだと思ってんだ、アァ!?」
「あ?何のことだかさっぱり」
赤司は俺がユウを泣かした、
俺が責めたと
言わんばかりに声を粗ぶらせる。
一体、俺が何をしたというのだ。
「出てけっつってんだろ。
理由言ったら納得すんのかよ!?
なんで…っ…、
なんでこんな鈍い奴…っ」
「ごめ…っ…」
「ユウ…」
赤司の背後にいるユウが声を上げた。
大粒の涙を手で拭っては
息をヒクつかせて、
俺の頭の中では
あのときみたいに過呼吸を起こすのではと
不安をチラつかせる。
「ユウ…。大丈夫か?」
「…ん、ごめ…っ…ん」
「ユウ…」
「ごめん…アキ。一人になりたい…っ…」
「ッ!!?」
伸ばしかけた手を振り払われるように
ユウに拒絶するかのような言葉。
思考が追い付かなくなった。