第16章 清算
真正面切って話すことができて、
結果的に良かったと思う。
日の長い空でも…
だんだんと日が落ちていく空模様。
「それにしても驚いちゃった。
貴方が会って話したいだなんて…、
佑都のことだけじゃないでしょう?
ユウさんに言われたの?」
「いや…」
「……まさか。もう新しい人出来たの?」
歯切れの悪い返し方をすると、
ズバッと言い当ててきた。
ああとも平然と言えず、黙る。
「モテる男は違うわね…」
「いや、そうじゃない。
初めて…恋、したんだ…」
「え?…」
「二番目じゃない…本命の」
千恵美と付き合う前、
面倒事を増やしたくないから
ほかに付き合っている女がいるということは
聞きたいと言えばすべて話していた。
通称:二番目の女。
俺は恋を知らなかったから
本命の彼女として
付き合う気にはなれなかった。
けれど恋愛をして見たくて、
女を抱いてそれを確かめたくて、
自分がいいと思った選んだ女だけを傍に置いた。
もし、二番目の女が
他の男と関係を持つようなら
俺は構わず別れた。
流石にそれはなかったが。
相手がSEXしたいだけなら
俺じゃなくてもいいと思ったからだ。
なので二番目の女というのはセフレではない。
俗にいう結婚なしの一夫多妻制の側室
といったところか。