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【R18】Querer【創作BL】

第15章 帰る家







「アキ。ネクタイ結び方忘れたの?」


「え?あぁ…。
やってくんね?」


「甘えんなよー。もう~」





ユウは呆れた声を出しながらも俺の前に立ち、
ネクタイを結んでくれる。

顔はユウの方が少し上。





優しそうな雰囲気を持つ垂れ目で
くっきりとした二重。

鼻立ちもスッキリしている。



顎ヒゲはあるけど
毎日欠かさないスキンケアで肌は色つやがあり、
いつも微笑んだように口の両端があがっている
可愛らしい口元。





「あんま顔見られると照れんだけど…。
はいっ、できた」


「そんなの今更だろ。さんきゅ」








なんとなくだった。





目の前にあった唇に

ちゅっ…と音を鳴らしてキスをする。





顔を離すと赤面するというより

完全に、

フリーズして瞬きもしないユウの表情。










「じゃあ俺、ヘアセットしてくるわ」





湊のは特別だが、

学生時代は催し物やその場のノリで
男同士でも唇と唇をくっ付けることがあった。



なので、ユウとはこれが初めてじゃない。

間接キスはしょっちゅうやってるし。





ユウの面白い表情も見れたことで

俺は洗面所を借りて



社会人らしく髪をビシッと決めるのであった。


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