第13章 初恋
よくよく考えたら、
俺と湊と長瀬で三角関係だ。
俺は湊が好きで、
湊は長瀬が好きだった、
長瀬は俺が好きで…、
いま湊の好きな方向が、俺に向いていたら。
「昼食食べたら、どこか遊びに行かないか?」
「あっはい。いいですね」
「…!」
よっしゃあ!
湊と初デート!!
いろいろ鬱憤たまってたから発散したい。
…やばいな。
今の俺の心のテンション。
「スポーツ系か、鑑賞系か、楽しむ系か…。
したいのあるか?」
「そういえば牛垣主任。
小中とドッジボールやってたんですよね。
俺も小学校ぶりに…やって見たいな、なんて」
湊のやつ、
まさか俺の得意分野を選んでくるとは。
俺のカッコイイとこアピールチャンスでは!?
「なら体育館行ってみるか?
割とガチな人たちの集まりだけど楽しいぞ。
嫌だったら二人でボール投げになるが」
「体育館って、
大人の方たちがやられてるんですか?」
「ああ。普通の会社員や女子も割といるし。
シューズと動ける服装と飲み物、
それさえあれば出来るがどうする?」
俺はいつでも動けるように車内に積んでいる。
湊は初心者歓迎でも良いならといい、
いったん湊の家で
シューズと着替えを準備してから、
体育館へと向かったのであった。