第13章 初恋
「仕事復帰おめでとう。
今から外に出れないか?
昼飯、一緒にどうかと思ったんだが」
『あ…。俺もちょうど
外で食べようと思ってて』
「いま車出してるから10分くらいで到着する。
家の前まで行くからそこで合流しよう。
俺の車分かるか?」
『白のセダン車でしたよね?
分かりました。外に出て待ってます』
「食べたいもの決めとけよ。
一旦切るな」
普通にしゃべれた。
と、内心バクバクした心臓を抑える。
「電話一本でこんな緊張すんのかよ…っ…」
これが恋という病。
湊にまで心臓の音が
響いてるんじゃないかと思った。
携帯握っている手が若干震えている。
「やべえ。メッチャ嬉しい…っ」
バックミラーで自分のヘアスタイルを確認する。
車の中も埃がないか確認して、
湊が住むマンションを迎えに行ったのであった。