第12章 知らせ
「今日、DNAの結果が届いたんだ」
会社のカバンに手を突っ込み、
封筒を手に取る。
「ぁ…。佑都くんの、だよね」
「これ見てみろ」
「あ、……うん」
俺のイラついた顔をみて、
大方の見当はついているだろう。
ユウはおそるおそる封筒の中身を開き…閉じた。
「…で、ぷんすか怒って
家出てきちゃったの?」
「ああ」
「千恵美ちゃんの話し、
ちゃんと聞いてあげた?」
「嘘つきのいうことなんて
耳を貸すだけ無駄だろ」
「…でもさ。
千恵美ちゃんだって嘘の理由が…──」
「ユウもアイツの味方かよ!!
俺は何も悪いことしてねえだろ!?
俺はただ責任を取ってやったんだ!!
それなのに、なんで俺ばっかり…っ…」
話しを蒸し返されて腹が立つ。
どいつもこいつも
キチンと詮索しなかった
俺が悪いと言いたいのか?
長瀬の件にしろ、察してたんだ。
馬鹿だよな。
女のうつつに騙され続けて。
何度も聞いたのに。
好きでもない女に、まんまと騙されたんだ。