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【R18】Querer【創作BL】

第12章 知らせ





ただいまーと玄関扉をあげると。



パパ~!と腕を大きく広げて、

パジャマ姿の佑都がパタパタと走ってきた。





「佑都、まだ寝てなかったのか。
もう寝なきゃならない時間だぞ」


「まだ九時じゃないっ」





佑都は靴を履いたまま俺の足腰に抱きつき、
片っぽの手で俺のつけていた腕時計を指さす。





「佑都。三針時計が読めるのか?」


「12に来たらね、
また12が来るってママが教えてくれたの!
パパはいっつもね、
ここにある時に帰ってくるの」


「よく見てるな~、佑都。
頭撫でてやりたいが
まず先に手を洗って来てもいいか?」


「うんっ」


「じゃあ腕を離してくれ」


「分かったっ」





小学1年生程度に時計が読めるとは
えらいことだ。

家のなかで俺の帰りを待ち、
回る針を見ながら思っていてくれたことに
なんだか和やかな気持ちになる。





手を洗って佑都の頭を撫でてやり、

リビングに入ると千恵美が
温かい食事を彩りよく並べてくれていた。


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