第11章 男の身体 *
部屋に入ってからすぐ、
服を脱いでシャワーを頭から浴びた。
ボディソープをたっぷりと使い、
皮膚が赤くなってもなお
必要以上に身体を擦る。
「……これが強姦された末路か。
反吐が出る…っ…」
一度洗えば気が済むと思った。
頭の中で再生されるノイズ。
覆い被さってきた長瀬は無遠慮に腰を振り、
拒んだ中出しさえも行ってきた。
「くそっ!ケツんなかが気持ちワリィ…!!
こんなんで勃ってんじゃねえぞ!!」
ケツをほじっているのは綺麗にするため。
所要物を扱いているのは排泄のため。
どちらも目的は違う行為なのに。
「あ…ッ、ハァ…ハァ…イグ…ッ…」
犯された時のことを嫌でも思い出してしまう。
あれだけ何度もたくさん搾り取られたから
大量射精とまではいかない量。
「ハァ…ハァ…くそ。
まだ、治まんねえのっ…かよぉ…」
空イキもしたから
長瀬に何度イかされたのか正直覚えちゃいない。
腕にはまだ縛られた痣がある。
何度も引きちぎろうと動かしたから
4~5日しても残っているだろう赤い痕。
バスタブのお湯も出しっぱなしで…
どうにかなりたくて、
水中のなかに身体を深く沈めた。