第11章 男の身体 *
バイクの前まで来たは良いが、
立っていられなくて…
そこに立っていた赤司の身体に腕を回す。
「うぉぉ…っ」
「赤司の匂いがする…」
「ぉ…おい…っ、冗談…っ」
「ホテルに行きたい…」
「……えっ」
「ぷ…。勘違いすんなアホ。
家に…帰りたくねえんだ」
耳元で笑ってやると
ガーッと血がのぼったように
耳まで血の色に染めた赤司。
「ンなこと分かってるわい!!
……んで、
兄貴にこのこと言ってほしくねえんだろ?
だからわざわざ俺に連絡寄こしたんだろ?」
「ユウには心配掛けたくないからな」
「さんっざん兄貴のこと利用しといて
結局そーかよ!ま、俺としては良いけどねっ!
ってゆうか身体離してくんない!?
暑苦しんだけどっ!!」
「萎える方法を教えろ…」
「羊の数でも数えとけ!」
「それ寝るやつだろ…」
身体が熱いってのに人肌が恋しい。
誰かにがっついてしまいそうで
安全だと思う赤司に暫く寄り添ってもらい、
自身を落ち着かせるのだった。