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【R18】Querer【創作BL】

第8章 白濁





点々と光る街灯横切りながら、
レストランの堅苦しさが抜けたように
長瀬は饒舌にしゃべり掛けてきた。



「牛垣さんって、
ご結婚されて何年になるんですか?」


「6年になる」


「へえ!だとすると若いですね!
できちゃった婚って本当ですか?」


「反対派か?」


「いえ。さぞかしおモテになったのかと。
結婚になった決めてって何ですか?」


「ずいぶん聞いてくるな…」


「遠慮なくってすみません。
俺、湊は抱けたんですけど
基本ノーマルというか。
俺ももう結婚を考えなきゃいけない歳ですし、
今後の参考までに、って思ったんですけど」


「結婚の決め手か…」





あの時、堕ろすこともできた。



自分の子供じゃないと疑って
病院へも付き添った。



そこでお腹にうつるエコーを見たとき、
小さな影が動いたのだ。


人とはとても呼べない影。


用心深く予防していたのに紡がれてしまった命。





その小さな影をみて
このまま無責任に殺してしまっていいのかと
得体の知れない罪悪感に苛まれ悩んだ。


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