第2章 ようこそ
3人の元にスパゲティが届き、くるくるフォークを巻き付ける。
たまたま3人とも同じものを頼んでいて、少し微笑ましくなった。
「ん、美味しい・・・・!」
思わず笑ってしまうくらい美味しいスパゲティに、つい手が止まらなくなった。
「美味いだろ?ここの料理はほんとにどれも美味いんだよ」
「ミスタさんは結構ここに来るんですか?」
「ん?なんだって?」
え?聞こえなかった?
「ミスタさんって結構ここに来られるんですか?」
「もう1回言ってみて」
「ミスタさんは・・・」
「ミスタ“さん”?」
「えっ、あ、ミスタっ。」
「おいミスタ、強引だろ」
「これくらいしないと、ずっと硬いままだといやだろ?もいっかい最初から言ってみて」
「えっと、、ミスタはここに結構来るの?」
「ああ。ここはうちの組織によくしてくれるんだ。組織の奴らは毎日来てるぜ、もちろん俺も」
「そうなんだ」
みんな仲良しなんだ、いいなあ、なんか。
この会話からだんだん盛り上がって話し込み、気づけば時計は14:30を指していた。
「あっ、もうこんな時間!私続きしないと!!」
今日はまだやることがいっぱいあるのに・・・・・!!
私が言うとフーゴも腕時計を見て立ち上がった。
「まずい、行きましょう。すぐに終わらせて家に行かないと」
「おーおー忙しいねえ2人は。まあ気をつけて〜」
「お前のせいで時間食っちまったんだよ」
早急にリストランテを出てアジトに戻り、再び席に着いた。
「終わったら連絡してください。僕はまた少し別のことをしてきます。」
「わかりました、ありがとうございます」
ドアまで歩く足音が聞こえたから、私もパソコンに向き直した。