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黒尾くんと同級生ちゃん

第2章 臨時マネージャーはじめました


放課後。
私は黒尾くんとやっくんに誘われ、早速バレー部に挨拶に行った。


『あれ、海もバレー部だったんだ。』
「知らなかったんだ? 」
『ごめん、委員会の時の印象しか無かった。』
「全然いいけどさ。」


海とは1年生の頃から委員会が一緒。
温厚で周りをよく見て面倒見がいい海は、バレー部でも相変わらずだ。
2年生も1年生も、元気で個性的で可愛い。
研磨くん?は、全然目が合わなかったけど...。
でも、部活中に黒尾くんと研磨くんはよく喋る。正反対みたいな2人だけど、話してる時はお互いにしかわからない空気感みたいなのがあって。本当に幼馴染だったんだ、って改めて実感。

3年生は幸い知ってる人ばかりで、後輩も概ね社交的。
うん。なんとかなりそう、かも。


「っつーわけで、烏野総合体育館での練習試合に同行してもらうから。よろしくー。」
「「「シャーーっス!!!! 」」」


黒尾くんは主将らしく、私を紹介してくれる。
体育会系の挨拶には若干びっくりしたけど、私も『こちらこそお願いします。』と挨拶を返した。
監督、コーチにも続けて挨拶をする。


「倉尾、どうする? 帰る? それとも見てく? 」


やっくんに問われる。


『んー、せっかくだし見てこっかな。』
「おー。りょーかい。」
「流れ球気をつけてな。」


海が私に注意を促してくれて、2人とも練習に戻った。
黒尾くんは、色んな後輩をきにかけ、話をしている。

バレーボール。
球技がそんなに得意じゃない私は、体育の選択でバレーボールを選んだことは無い。球技大会でも出たことは無い。中学の時の体育で数週間、嫌々やったくらいの記憶。
こんなに近くで見るのは初めてだ。
笛の音と共に、空気が変わる。

「シャスっ!」
「「「オナーシャースっっ!! 」」」

キュッキュッと、バレーのシューズが擦れる音。
バレーボールが手に当たる音。
体育館に叩きつけられる音。
部員の声。


「リエーフ万歳ブロックすんな!! 」


黒尾くんの声。
すごい迫力。
体育や球技大会の時に見るバレーとは、全然違う。


「危ない!! 」
『えっ、』
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