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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第8章 魔王の告白



「.................っ、」

..........何で、この人はいつも私の話をちゃんと聞かずに都合よく流していくのか.......

「だ、だから私は....んっ!」

「黙れ」の口づけがされる。
口づけだけで、信長様の言いたい事が分かる様になる程、私達は口づけあっている。

でも.......もうこれ以上受け止める事はできない。


「........ん、信長様とは」



「貴様を愛してる。空良」


「....っ........」


....................心が......震える。

好きだと思った人に愛してると言われる事が、こんなにも嬉しいなんて........


愛し、愛される関係が.......私たちに許されるの......?


私の頬を包む大きな手と、何度も唇を重ねては啄む優しい口づけ.......

全てにどきどきして、甘くて............



けれど、


「..........私が、...信長様を好きになる日は来ません........もう、許婚もいます」
  

「構わん、それに、存在すら忘れていた奴の元に貴様が行くとは思えん」


うっ、それは間違いない......


「そ、それに信長様が私を気にするのは私が珍しいからで、きっとすぐにそんな気持ちは変わります」


「貴様が珍しく面白いのは本当だが、この気持ちは変わらん」


「っ、.....」


馬鹿、喜ぶな..........この人はただ、私の事を河童か何かみたいに思ってるだけだ。


「変わるとすれば、貴様だ」


「え?」

「今は、俺の事を何とも思ってなくとも、必ず貴様は俺を好きになる」


自信たっぷりに言い切る悪戯な顔から目が離せない。

そんな子供の様な仕草を見せる所に日々少しずつ怒る気が失せて行き、気がつけば好きになってた。


.........私はもう......信長様の事が.......好きです。


褥から上げた手は好きな人を抱きしめたいけど、


「か、身体を拭いて頂けないのなら自分で拭きますのでそろそろ離して下さい」


今の私には、好きな人の胸を押して、二人の距離を離すことしかできない。



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