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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第46章 夫婦の絆〜信長様誕生日sp〜



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「話は終わりました」

空良との話を終えたと言って、空良の兄が大広間で待つ俺の元へとやって来た。

広間には秀吉、光秀、政宗、家康、三成と、空良と吉法師の侍女達と、状況を把握しておいた方が良さそうな者達を同席させている。


「で、奴の様子はどうであった?」

空良の兄が腰を降ろすと同時に俺は質問を投げかけた。


「……大変言い辛いのですが、本能寺の変で信長様とお会いした所までは覚えておりましたが、それ以降の記憶は全て抜け落ちております」


「嘘だろう…?俺たちの事も覚えてないって事か?」

秀吉が顔をしかめ質問を返す。


「……はい。私が僧侶の姿で目が見えなくなっていた事にも酷く衝撃を受けたようです。我々の屋敷が夜襲を受けたことの犯人の誤解は解いておきましたし、その後信長様の正室になり吉法師様の母になった事も話しましたがそれもまだ信じたのかどうか…、終始半信半疑な様子で……」

「そうか………」

兄を見ても思い出さんか……


「お役に立てず申し訳ありません」

兄は畳に頭をつき謝罪の言葉を口にした。

「頭を上げよ、貴様のせいではない。むしろ良くやってくれた。礼を言う」

「ははっ!」

空良が今の状況で信じられるのは兄しかいない。

あの本能寺の変の時の奴の状態で現状を聞くと言うのは、空良には耐え難いことだろうからな。


「医師は何て言ってるんです?」

家康も心配そうに口を開いた。

「時が解決する場合もあれば、何らかのきっかけで今日明日にでも戻る可能性もあると…」


「それは逆に言えば、一生戻らない可能性もあると言うことでしょうか?」

「おいっ!光秀っ!滅多なことを言うなっ!」

「秀吉、良い。光秀の言う事も可能性の一つである事は事実だ」

その可能性は俺が絶対に起こさせんが……!



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