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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第27章 逢引き



・・・・・・・・・・

「まぁ、それでは、空良様にとって信長様は、初恋の君なんですね」

麻さん.もとい、麻とお互いの事を自己紹介し合う内、話は私と信長様の話になった。

侍女として付いてもらう彼女に本当の事を知ってもらいたかったのと、光秀さんの部下であると言う事は、恐らく私の事は詳しく聞いて知っているはずで.....、殿方と恋仲になったことのない私が信長様と本能寺で出会い恋仲になるまでの事を話したら、麻から先程の言葉が出てきたのだ。


「あ、でも、私には親同士の決めた許婚がいたから、初恋はその方なのかも......」

一応恋文も書いたし、逢瀬も一度したし、あの時は好きなのだと思っていた気もするし.........


「ではその方に、どきどきと胸は高鳴ったのですか?」

「どきどきは、しなかったかな......?緊張はしたけど.....」

嘉正様とは、顔を合わせるのも恥ずかしくて緊張した記憶がある。


「では、信長様との時は、どうだったのですか?」


「信長様とは.......」

全ての始まりが急で、嵐の様だったから........


「出会った時から強引で私の話を聞いてくれなくて.....、だからいつも話が噛み合わなくて、ふふっ、.....でも頭の中はいつも信長様の事で一杯で、気がついた時には、もうどうしようもなく好きになってたって感じかな.....」

恋仲となった今は、あの頃以上にもっともっと好きで........


「素敵ですね。初恋は実らないと言いますが、空良様の初恋は実ったのですね」


「やっぱり、初恋...なのかなぁ.....」

あの熱く熱のこもった目で見られると、もう逃げることができない。
確かにそんな人は信長様だけだ。(思い出してる今でさえ、どきどきする)


「初恋ですわ。恋とは突然に落ちるもの。もちろん、親同士の決めた許婚とだって恋に落ちる方もたくさんおられますが、その方には感じなかった胸の高鳴りを信長様には感じられたのですから」


「........本当に....そうなのかも...」


高鳴り過ぎて、心の臓は未だ痛い程に早鐘を打つ。特に、夜の信長様は惜しみなく愛を与えて下さるから.......思い出すだけでも恥ずかしさと嬉しさとの狭間で熱くて溶けてしまいそうな程だ。



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