第26章 共に歩む道
「まあ、それは冗談だが、空良、昨日俺が言った事への、貴様の答えが聞きたい」
話を戻すと途端に困った顔をして、眉尻を下げた空良は視線を彷徨わせ、少し息を吐くと口を開いた。
「......私はもう.....信長様のものです。お側に......、ずっとお側にいさせてください」
空良はそう言うと頭を下げた。
2日前までの俺なら、その言葉に安堵し話を終わらせていただろう。
だが..........、
「それでは答えになっておらん」
貴様の答えは、なんの核心にも触れておらん!
「貴様が俺のもので、側にいるなど当たり前だ!俺が聞いているのは、俺のただ一人の妻となり、共に過ごす覚悟はあるのかと聞いておる」
嫌だと言ったところで、俺の気持ちが変わるわけでも、空良を手放してやるわけでも無いが、俺達が前に進むには避けては通れぬ。
「......っ、信長様の妻にと言って下さって.....昨日は夢の様でした。...........けれど、私のような者がその様な事.......許されません。お側にいられればそれだけで、私は....幸せです.......」
「それはつまり.....、俺がどこぞの姫を正室に迎えても良いと、貴様は言っておるのか?」
俺と目を合わせず本音で語ろうとしない空良に苛立ちを覚え、話の切り口を変えると、空良は漸く大きな瞳をこちらに向けた。
「..........っ、それが、武家の習わしであり、信長様の天下布武には必要不可欠かとっ.........んっ!」
我慢の限界を超え、空良の唇に噛みついた。
「っ、信長様っ!んんっ!」
強引に舌を割り入れて呼吸を奪うと、奴は焦って身を捩る。それが拒絶に思え、俺は口づけたまま奴の袷に手を差し込み、褥に押し倒した。
「あっ、やっ、やめてっ!んぅぅ....」
抵抗など無意味だ。
貴様以上に貴様の身体を知り尽くしている俺に敵うとでも思っているのか?
袷を強引に開けば、露わになった柔らかな膨らみに、俺が昨夜落とした無数の痕が散らばっている。その片方を口に含み舌を転がせば、空良は簡単に声を上げた。